ワインレポート

Artifice Tinto
アルティフィセ・ティント

アフリカ北西部、モロッコや西サハラ西岸の沖に7つの火山島が点在するカナリア諸島。その中で最大の島テネリフェで造られたワインです。ブドウを栽培するのはファミリーの4代目にあたる若きテネリフェ人ボルハ・ペレス。スペイン語で「開発者、発明者」を意味する「アルティフィセ」は、カナリア諸島の自然景観を長年にわたり保全してきた亡き祖父や地元の栽培人へのオマージュとして作られた赤ワイン。エチケットには祖父の手が描かれています。
ビオディナミの経験を取り入れた持続可能な農業を実践しながら、イコデン・ダウテ・イソラならではのテロワール(気候風土、土壌など)、ブドウ(リスタン・ネグロ種)を使い、島を代弁するようなワインを造りたい。この思いから、区画ごとに収穫したブドウをさまざまな種類の野生酵母を使い、コンクリートタンクとステンレスタンクで抽出を強くせずに発酵を促し、20ℓと30ℓのフードル(大樽)やコンクリートタンクで熟成。できるだけ自然にまかせ、人の介入をせずに造ります。色合いは薄い薄い赤茶色で、縁にいくと透明感のあるオレンジ色。アルコー度は13.5%ありますが、フレッシュでノド元をスーッと滑ります。梅や酸の香りがエレガントで、表現力豊かなワインです。生産本数5400本。

5,280円(税込)
特選スペインワイン発見