DOビエルソは行政的にはカスティーリャ・イ・レオン州に属していますが、景色や気候はガリシアに近く、緑豊かな山間部地域です。D.O.バルデオラスと接していて、造られるワインも共通点が多く、白品種のゴデーリョや黒品種のメンシアから造られる高級ワインの生産が活発化してきました。特に2000年以降、若手の醸造家がこの地域でメンシアを使用した高級ワインを競って生産するようになり、プリオラート、トロと並んで注目の新興地域として世界中の熱い視線を浴びるようになりました。
ビエルソはカスティーリャ・イ・レオン州のレオン県の北西に位置する約3,000kmに渡るエリアで、県の面積の18%を占めています。地理的には沿岸部のガリシア、アストゥリアスと内陸部を繋ぐ重要な地点にあり、そのため歴史の中で様々な町や文明が発達し、定着しました。
ビエルソのブドウ畑は、東西南北の方向に斜面を持つ標高450〜800メートルの小区画(ミニフンディオ)、小規模な畑と傾斜地で構成されています。川沿いの傾斜の緩やかな丘陵地帯や、比較的傾斜のある丘にいずれもテラス状に作られています。土壌は第四紀層に覆われた中新世の物質で、表面はシルト・ローム、中程度の酸性でpHは5.5に近く、湿度の高い典型的な炭酸塩は存在していません。丘陵地の土壌は、斜面の土壌は、鉱物、珪石、スレートの混合物でできています。
出典:スペイン大使館経済商務部