原産地呼称制度(DO)原産地呼称制度について

D.O.アルランサ

D.O.アルランサは2007年に認証されました。カスティーリャ・レオン州のブルゴスとパレンシア県にまたがったアルランサ川が名前の由来です。スペインの中ではかなり冷涼な地域です。
アルランサの地理的境界はブルゴス県の中心、県都から南へ約40キロ地点にあり、アルランサ川の中、下流域とその支流の谷に位置し、ピスエルガとパレンシアの南東の合流点まで続いています。この地域でワインが造られていた最初の証拠となる記述は、12世紀にサンタ・マリア・デ・ブへド・デ・フアロス修道院が、アルランサ川沿いとドゥエロ川沿いの土地をブドウ畑として購入した、というものでした。以降ワイン造りの伝統は維持されてきました。
D.O.の管理委員会はレルマの町にあります。そこはローマ以前からあった境界の地で、川を独占できる戦略的に重要な場所でした。
多くの民族が行き交い、アラブ人に占領もされました。キリスト教徒はアルランサ川をボーダーラインとしてレコンキスタを進め、そこを再植民地化し、戦略的に有利な場所や城を川沿いに展開しましたが、その中心地がレルマでした。
20世紀の初めにフィロキセラが現れ、既存のブドウ畑は全て再植樹を余儀なくされました。 1920年に再植樹が完了し、その後20世紀半ばまでブドウ園はこの地域の重要な産業でした。
1950年代になると、豊富な労働力を必要とする大規模な産業拡大によって、他の地域同様にアルランサ郡の農村部からも多くの人材の流出が起こりました。この農村の労働力の欠如と、ブドウ畑の構造-小さな区画、機械化できないブドウの仕立て方、雑多な品種が混じった畑-等により、多くの農家はブドウ栽培を放棄するしかなく、より保護されていた穀物の栽培へと転換したのでした。
1995年にワイン愛好家のグループが、アルランサのワインの伝統を取り戻すために行動を起こしました。彼らの努力はカスティーリャ・レオンの議会によって「ビノ・デ・ラ・ティエラ・デル・アルランサ」として認定され、その時からその地域のワインの素晴らしさを取り戻すための活動が始まりました。生産と熟成は管理され、原産地保護のルールのもとで生産されたワインは品質が高いことが知られるようになりました。良い生産体制が取られ、消費者の認識が高まった結果、2007年にアルランサ原産地呼称が認定されました。
この産地の最も顕著な特徴は、あらゆるレベルでの多様性の高さであり、土地もその例外ではありません。生産地一帯には、いくつかの種類の土壌が存在しています。この地質学的な多様性は、ワインに様々な異なる特性をもたらします。一般的に、花崗岩質の岩石由来の砂質土壌で育ったブドウからは、長く熟成する、繊細でエレガントなワインが出来ます。中央エリアにはシェール層から来る粘土質土壌があり、そこで育ったブドウからはミネラル感のある骨格のしっかりとしたワインが出来ています。

出典:スペイン大使館経済商務部

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